完成イメージ
写ルンです用のレザーケースが欲しいと思ったことはありませんか?
この記事では無料のオリジナル型紙で、レザークラフト初心者でもキレイに作れる方法やコツをご紹介します。
使用する道具もすべて揃える必要はなく、ご家庭にあるもので代用することもできます!代用の例はこちら(ページ内リンク)
まったく同じように作らなくても、バネホックをつけずに閉られるようにしたり、肩紐をつけるなどのアレンジもできますのでぜひご覧ください。アレンジした写真はこちら(ページ内リンク)
必要なもの
革
まずは革を用意します。革にはいろいろな種類がありますが、どのようものでも作ることができます。お好みの色やツヤ感のものを選びましょう。
革の厚みは1.8~2.2mm程度のものが扱いやすくてオススメです。東急ハンズやホームセンターのレザークラフトコーナーに並んでいる革は、概ねこのくらいの扱いやすい厚みのものを取り揃えています。(どこで買う場合でも厚みは必ず記載されています)
革のサイズは、型紙からも分かるようにA4サイズ相当あれば十分足ります。型紙pdfはこちら(ページ内リンク)
また各パーツが取れればA4の革でなくハギレの詰め合わせなどでも問題ありません。ハギレの方が安く手に入るため、中身が確認できる詰め合わせがあればそちらもオススメです。
今回使用した革
・タンニンなめし ヌメ革 (ブラック)
縫い糸
次に縫い糸の用意も必要です。様々なメーカーのレザークラフト用縫い糸がありますが、こちらも革と同様にお好きな色のものを選びましょう。革と同じ色でも良いですし、あえて革と違う色の糸にしてステッチを目立たせることができます。糸の太さについてですが、今回は0.7mm前後がオススメです。
今回使用した縫い糸
・ビニモ0番 ダブルロー付糸 (黒)
バネホック
最後にバネホックを用意します。バネホックは直径10mm程度のものがオススメです。市販のバネホックでいう、「小」や「S」がこのサイズに相当します。色のラインナップは、ゴールド/シルバー/アンティークゴールドの3種類が一般的ですので、お好みの色を選んでください。
今回使用したバネホック
・バネホック小 (シルバー)
作り方
革の床面処理
革の床面を処理しておきます。床面の処理方法についてはこちらで詳しく解説しています。床面の処理方法
型紙の印刷
型紙を印刷します。pdf型紙の無料ダウンロードはこちらから
型紙に使用する用紙は普通のコピー用紙でかまいません。
型紙のカット
型紙を印刷したら、黒の実線に沿ってカッターで切り離します。イラストに示したフラップのバネホック部分は、のちほど革と貼り合わせたあとに穴を開けるので現時点ではこのままで大丈夫です。
使った道具
・カッター
・カッターマット
・定規
両面テープ貼り付け
イラストで示した部分に両面テープを貼り付けます。両面テープの幅は、革を貼り合わせる幅に近い方が好ましいので今回は5mm幅のものを使用しています。
使った道具
・両面テープ ナイスタック 5mm [代用品あり]
革に型紙を貼り付ける
両面テープの剥離紙をはがしたそのままでは、革に対して粘着力がやや強すぎるため少し弱める必要があります。カーペットやクッションなど多少毛羽立ちのある布に、貼って剥がすを数回おこなって粘着力を下げます。
粘着力を弱めたら革の床面に型紙を貼り付けます
コツ:仮止めであり粘着力はほとんど必要ないので、思ったよりも弱めるくらいで丁度良いです。
革を切る
革包丁で革を裁断していきます。スピードは必要ないので、焦らず落ち着いて切ります。
角が丸い部分は、この時点で完全に丸くする必要はありません。後ほどコバを処理する際に形を整えていくので、イラストのように3箇所程度カットしておけば十分です。
丸くくり抜く部分は、レザーパンチで穴をあけます。革の下にゴム板を敷き、木槌でレザーパンチを数回軽くたたけば穴をあけることができます。
コツ:余白を外側にすると、誤って型紙本体を切ることを防げます。
使った道具
・オルファ たちナイフ [代用品あり]
・カッターマット
・定規
・レザーパンチ
・木槌 [代用品あり]
・ゴム板
縫い穴の印をつける
型紙の点印の上にから目打ちを刺し、縫い穴の印をつけます。このとき革を完全に貫通させる必要はありませんし、貫通しても問題ありません。
一部パーツのコバ処理
底パーツのうちイラストで示した部分は縫い合わせた後ではコバの処理ができないため、この時点で処理をしておきます。
コバの処理方法についてはこちらで詳しく解説しています。コバの処理方法
使った道具
・へり落とし [使わなくても大丈夫]
・スポンジやすり
・トコノール
・スリッカー [代用品あり]
底パーツに前面・後面パーツを繋げる
イラストのように、底パーツに底パーツに前面・後面パーツを繋げていきます。
接着面を荒らす
底パーツ、前面パーツ、後面パーツのイラストで示した部分を、やすりやカッターの刃で荒らして接着剤がつきやすいようにします。
使った道具
・サンドスティック
パーツ同士を接着剤でとめる
底パーツ、前面パーツ、後面パーツのイラストで示した部分に、ヘラで接着剤を薄く塗り広げます。その後パーツ同士を貼り合わせ、ローラーやダブルクリップで圧着します。ダブルクリップで圧着する際は、革のハギレを挟みクリップのあとが残らないように注意します。
接着剤の選び方や固定方法などについてはこちらで詳しく解説しています。レザーの貼り合わせ手順
使った道具
・サイビノール100 [代用品あり]
・ジラコヘラ [代用品あり]
・ローラー [使わなくても大丈夫]
・ダブルクリップ [代用品あり]
縫い穴をあける
パーツ同士を貼り合わせた後、イラストに点で示した部分に縫い針(糸は通していない状態)を一方向に通すことで、次に行う縫い合わせをスムーズに行えるようにします。あらかじめそれぞれのパーツに印を付けましたが、完全に貫通していない箇所や、貼り合わせた際の多少のずれがあるためこの作業は必ず行います。このとき菱目打ちでも縫い穴をあけることができますが、穴が大きくなりすぎる可能性があるため縫い針での作業をオススメします。
使った道具
・革用縫い針
縫い合わせる
イラストに点で示した部分を矢印の方向に縫い合わせます。
簡単で綺麗な手縫いの方法についてはこちらで詳しく解説しています。レザーの手縫い手順
使った道具
・革用縫い針
バネホック(オス)をつける
形が大まかにできたところで、バネホックの位置を決めます。パーツがすべて箱型に組み上がった後では本体前面にバネホックをつけることができない(非常に難しい)ため、この段階でバネホックを取り付けていきます。
バネホックを付ける位置を決める
イラストのように写ルンですを覆うように革を巻き付け、好みの閉じ具合を探します。フラップ部分の穴の中心に小さい印を付けます。この印をつけた部分は後ほどパンチでくり抜かれるので、くり抜くサイズよりも小さければ、目打ちで付けても油性マーカーで付けても構いません。
使った道具
・目打ち [代用品あり]
バネホックを付ける
先ほど印をつけた部分が中心になるようにパンチで穴をあけてバネホック(オス)を取り付けます。
あける穴のサイズやバネホックの付け方はこちらで詳しく解説しています。バネホックの付け方
使った道具
・レザーパンチ
・木槌 [代用品あり]
・ゴム板
・バネホック打ち具(小)
側面パーツを繋げる
底パーツと縫い合わせる
次にイラストの点線部分を縫い合わせます。先ほどと同様、①パーツの接着剤どめ→②縫い穴の調整→③手縫い、の順で繋げていきます。3枚の革が重なっているので、縫い穴の調整や手縫が先ほどよりも難しいかもしれませんが、焦らずゆっくりと行えば先ほどと同じように繋げることができます。
縫い方を確認する場合はこちらから。レザーの手縫い手順
使った道具
・サンドスティック
・サイビノール100 [代用品あり]
・ジラコヘラ [代用品あり]
・ローラー [使わなくても大丈夫]
・ダブルクリップ [代用品あり]
・革用縫い針
前面・後面パーツと縫い合わせる
次にイラストの点線部分を縫い合わせます。先ほどと同様、①パーツの接着剤どめ→②縫い穴の調整→③手縫い、の順で繋げていきますが、ここから立体に組み上がっていくので写真のようにダブルクリップなどで固定しながら作業を進めます。このときも、革のハギレを挟むことでクリップのあとが残らないように注意します。
使った道具
・サンドスティック
・サイビノール100 [代用品あり]
・ジラコヘラ [代用品あり]
・ローラー [使わなくても大丈夫]
・ダブルクリップ [代用品あり]
・革用縫い針
バネホック(メス)をつける
フラップ部分の穴にバネホック(メス)を取り付けます。バネホックの付け方はこちらで詳しく解説しています。バネホックの付け方
使った道具
・レザーパンチ
・木槌 [代用品あり]
・ゴム板
・バネホック打ち具(小)
コバを整える
最後にイラストに示した部分のコバを整えて完成です。
コバの処理方法についてはこちらで詳しく解説しています。コバの処理方法
使った道具
・サンドスティック
・へり落とし [使わなくても大丈夫]
・スポンジやすり
・トコノール
・スリッカー [代用品あり]
使った道具まとめ
作るのに使用した道具の一覧です。ご家庭にあるもので代用できる道具もあるので、すべて揃えなくても全く問題ありません。
使わなくても大丈夫な道具
・ローラー ・・・最終的に縫い合わせるため、圧着はそこまで強くなくても大丈夫
・へり落とし ・・・コバの仕上がりの好みによってはへりを落とさなくても大丈夫
ご家庭にあるもので代用できる道具
・スリッカー ・・・持ち手が滑らかな印鑑で代用可能
・両面テープ ナイスタック 5mm ・・・ご家庭の両面テープを切ることで代用可能
・オルファ たちナイフ ・・・カッターで代用可能
・木槌 ・・・ご家庭のハンマーやかなづちに布を被せることで代用可能
・目打ち ・・・革用の縫い針で代用可能
・サイビノール100 ・・・ご家庭のボンドで代用可能
・ジラコヘラ ・・・プラスチックの下敷きや厚紙を切ることで代用可能
・ダブルクリップ ・・・洗濯バサミで代用可能
必要な道具
以下の道具は必要になりますので、お好みのものを用意してください。
・革用縫い針
・ゴム板
・バネホック打ち具(小)
・レザーパンチ
・サンドスティック
・スポンジやすり
・トコノール
・ガラス板
ご家庭にあるもの
・カッター
・カッターマット
・定規
アレンジ
肩紐をつける
写真のように肩紐をつけてサコッシュのように肩や首からかけられるようにすることもできます。私の場合はハトメというパーツを使用し、取り外し可能な肩紐をつけています。肩紐をつける場合とつけない場合でフラップの閉じ具合を変えたかったため、バネホック(メス)は2箇所につけています。
ハトメの付け方はこちらで詳しく解説しています。ハトメの付け方
使った道具
・ハトメ
・ハトメ打ち
・木槌
・レザーストラップ (黒)
バネホック以外の方法で閉じる
ブリーフケースのように切り込みを入れるだけの閉じ方も簡単でオススメです。また洋封筒のように細紐で閉じるのもオシャレで素敵です。
皆様もお好みのアレンジを加えて自分だけのレザーケースを作ってみてください!
pdf型紙ダウンロードはこちら
型紙は当サイトのオリジナルになります。無料でご利用いただけますが個人利用に限りますので、再配布や商用利用はご遠慮ください。
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